カワゴエ・ラボ技術者指南書

サイタマの住宅街に存在するあるラボの研究資料

存在証明

先日、「渋谷ではたらく社長の告白」を読みました。


サイバーエージェントを設立した藤田晋が、サイバーエージェントを設立して今日に至るまでを描いた自伝です。
サイバーエージェントはインターネット事業を専門とした企画営業をする企業として1998年に設立されました。
日本のネットバブルにうまく乗り急成長、2000年には東証マザーズに上場、当時、藤田晋は若干26歳でした。
株式公開した最少年齢社長としてマスコミは大々的に彼のことを報道しました。
最近では女優の奥菜恵と結婚、そして離婚したことで有名かもしれません。


この本を読むと彼の人間性というものが少し垣間見れるのですが、驚かされるのがそのパワーと
優秀な人材を引き付けるカリスマ性です。


渋谷の事務所、IT企業の青年実業家というきらびやかなイメージとは逆に昼も夜も寝ずに仕事、仕事の毎日。
CGIの意味も知らずにインターネット事業を立ち上げ、はったりをかませながらも必死に勉強したとのことです。
彼は学生時代、麻雀に打ち込んだとのことですが、その勝負強さも彼の魅力だと思います。
株主が投資する会社に期待するのはその会社の潜在能力と将来の成長性です。
彼はその期待に応えられるよう常に勝負を続けています。


彼は「企業家」ではなく、「表現者」だと私は思います。


お金を稼ぐために会社を作ったのではない、21世紀を代表する会社を作るのだ、とこの本では言っています。
彼には存在証明をしたい生きた証を残したい、という欲求が人一倍強い人間なのではと推測します。
21世紀を代表する会社という途方もなく高い目標を打ちたて、その目標に対しがむしゃらに走る、
もしその目標が達成できれば、間違いなく彼の名は後世にまで伝えられるでしょう。


ちなみに私はサイバーエージェントで働きたくない、というのが感想です。
途方もなく高い目標を打ち立てると代償がついてきます。
ハードワークです。
昼も夜も関係なく働き、休日にまともに遊ばずに仕事。
ご存知のように藤田晋は奥さんと離婚しました。
連日のハードワークが影響してない、とは言い切れないと思います。
このサイバーエージェントは一つの答えだと思いますし、間違いなく社会に必要とされる企業です。
これからも成長、前進を続ける企業でしょう。
しかしこれだけが答えではありません。
決して派手ではないけれどもゆっくりじっくり成長を続け、社員も会社も株主も幸せである会社が私の理想です。