カワゴエ・ラボ技術者指南書

サイタマの住宅街に存在するあるラボの研究資料

近年のオンラインにおけるコミュニケーションの変化と推移についての考察

2ちゃんねる(以下、2ch)は一つの成功を収めました。


トリップ機能はあるものの基本的に匿名というシステムは投稿、発言がしやすく
それが多くのユーザを引き付けた要因であると思われます。
2chから発信されたコンテンツ(電車男、ノマネコなど)が映画やドラマ、書籍などで
大きな成功を収めたように、このサイトからは有益な才能を引き付ける魅力があり、
その勢いは未だ衰えないようです。プロのレベルではないものの、音楽や小説、イラストなど
人より秀でている才能を世に発信したいというニーズは多く眠っています。
その才能をより大きく花開かせるためには「優秀なオーディエンス」と「フォロアー」が必要になります。

  • 優秀なオーディエンス

コンテンツの発信者は何かしらの反応、感想を持ちたいと思っています。
例えば一人で音楽を作成したとしても、作成しただけではそれはただの音楽でしかありません。
作成した音楽によって人々を楽しませたり、また、こうやったほうがいいというアドバイスを必要とします。
そこでオーディエンスが必要となってきます。
彼らオーディエンスは何か面白いものがないかと常に探し回っています。
そしておもしろいと思ったものは大いに賞賛し(age機能)、コンテンツの発信者を盛り上げます。
持ち上げられた発信者はよりいいものを発信しようと努力します。
この良循環が発生することにより、ただのアマチュアがセミプロ並みのコンテンツ発信者へと成長していくのです。
2chにはそのための土台が存在しており(多数のAAや祭り)、これがいわば「シーン」となって
優秀なコンテンツを引き付ける「引力」となっているのです。
彼ら「2ちゃんねらー」は無邪気で素直なために、時に誹謗中傷や愛のない荒らしなどを起こすことがありますが、
もし優秀なコンテンツを発見した時はそれを大きく盛り上げようとします。
そういったゆるぎないアイデンティティーが存在していることがこのサイトの魅力だと思われます。

  • フォロアー

コンテンツとは必ずしも一人で作るものとは限りません。
作ったコンテンツを他者が改修、改変して発信、そしてまた他の誰かが同じことを繰り返すことにより、優秀な
コンテンツを生み出すことが可能です。こうした発信者同士の「コミュニケーション」は時にプロを超える優秀な
コンテンツとなりうるポテンシャルを秘めています。


コミュニケーションには下記のパターンがあります
(1)n対n
掲示板での議論や同一のトピックに関するトーク
比較的、個人個人の注目度が低い


(2)1対n
ある人が不特定多数に対し発信するコミュニケーション。
日記が主にそれにあたる。トピックを立てた人もこちらに属する。
発信する側は非常に注目度が高くなるため、目立ちたい、他人に影響を
与えたいという欲望が強い人は活用するコミュニケーション手段です。


(3)1対1
主にメールでのやりとり。
相手が1人であるため慎重にコミュニケーションを行う必要があります。
発信する相手と発信される相手が特定されているため注目度は高いと言えます。